診療内容
小児一般
ご相談の多い症状
お子さまの気になる症状や心配ごとがありましたら、小児科専門医の診療・アドバイスを受けましょう。
●発熱
●のどの痛み・炎症
●便秘
●せき
●嘔吐
●夜尿症
●鼻水・鼻づまり
●下痢
●漢方相談
小さなことや周囲に相談しにくいことも、
お気軽にご相談ください。
子どもがかかりやすい感染症
●麻しん(はしか)
●インフルエンザ
●風しん
●水痘(水ぼうそう)
●流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
●結核
●咽頭結膜熱(プール熱)
●流行性角結膜炎
●百日咳
●腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O111 等)
●急性出血性結膜炎
●髄膜炎菌性髄膜炎
●溶連菌感染症
●マイコプラズマ肺炎
●手足口病
●伝染性紅斑(りんご病)
●ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス感染症、ロタウイルス感染症)
●ヘルパンギーナ
●RSウイルス感染症
●帯状疱疹
●突発性発しん
●伝染性軟属腫(水いぼ)
●とびひ(伝染性膿痂しん)
●アタマジラミ症
感染症迅速検査
当院では、下記の迅速検査が可能です。
●溶連菌感染症
●インフルエンザ
●アデノウイルス
●ロタウイルス
●RSウイルス
抗生剤(抗菌薬)の使用について
抗生剤は「ウイルス」には効きません
感染症には、ウイルス性と細菌性の2つの種類がありますが、子どもの感染症の多くはウイルス性です。
RSウイルス感染症、みずぼうそう、はしか、おたふくかぜ、ヘルパンギーナ、プール熱、アデノウィルス、手足口病、ロタウィルス、突発性発疹なども、ウイルスが原因なので、抗生剤は効きません。
抗生剤を乱用してしまうと、その薬が効きにくい細菌(薬剤耐性菌)が増えてしまい、将来、感染症の治療が難しくなってしまいます。当院では耐性菌の発生を少しでも減らすため、細菌性の感染症が疑われる場合のみ、抗生剤を処方いたします。
抗生剤が有効な病気は?
下記のような細菌性の感染症が疑われる場合には、抗生剤が有効です。
●溶連菌感染症
●とびひ
●マイコプラズマ感染症
●細菌性気管支炎
●細菌性肺炎
●百日咳
●細菌性腸炎
●中耳炎
●副鼻腔炎(蓄膿症)
●尿路感染症 など
抗生剤が処方されたら注意すること
●最後まで飲みきる
抗生剤の服用を途中でやめてしまうと治療が不十分となり、症状がぶり返してしまうことがあります。
また、不適切な服用によって薬が効かない細菌(薬剤耐性菌)が生き残ってしまうこともあります。
薬剤耐性菌が増えると、風邪や感染症が長引いたり、かかりやすくなる原因となります。
治ってきたと感じても、抗生剤は処方された分を最後まで飲みきるようにしましょう。
●下痢の副作用がある
抗生剤は病気の原因となる悪い菌だけでなく、腸の中の善玉菌まで退治してしまいます。
それにより、下痢になることがあります。
抗生剤は「細菌」を退治する薬で、「ウイルス」には効きません。
抗生剤を処方されたら、きちんと最後まで飲みきりましょう。
夜尿症(おねしょ)
夜尿症とは
夜尿症は「5歳を過ぎて週に2回以上の頻度で、少なくとも3カ月以上連続して夜間睡眠中の尿失禁を認めるもの」と定義されています。
一般的に、おねしょがあっても成長とともに頻度が減少し、ほとんどの場合は5~6歳で少なくなります。
6歳を過ぎてもおねしょが続くようでしたら、お気軽にご相談ください。
夜尿症の治療
夜尿症は、適切な治療をすることで、早期に完治させることが可能です。
生活指導・夜間の尿量を調節する飲み薬・アラーム療法などを併用し、夜尿症の治療を行います。
●生活指導
まずは生活指導から始めます。
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早寝・早起きをし、規則正しい生活をする
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夕食後から寝るまでの時間を3時間程度空ける
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日中、水分をしっかり摂り、夕食後はコップ1杯程度までに
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塩分を控える
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便秘に気をつける
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寝る前にトイレに行く
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寝ているときの寒さ(冷え)対策をする
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夜中、無理ににトイレに起こさない
●お薬による治療
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尿の量を調整する働きをもつ薬
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膀胱の収縮を抑える働きをもつ薬
などを年齢や症状などに応じて使い分けたり併用したりします。
●アラーム療法
アラーム療法は、おねしょをすると、おしっこの水分をセンサーが感知し、アラームなどでお知らせをする装置を使用したトレーニングです。おねしょをすると直後にセンサーが反応し、アラーム音などでお 知らせします。
これにより、睡眠時に尿意を感じたら起きられるようになったり、睡眠中の膀胱容量が増える、夜間尿量が減るといった効果が期待できます。
夜尿症は、きちんと治療法があります。
お気軽にご相談ください。
便秘
便秘のサイン
下記のような症状がある場合は、便秘の可能性があります。
たかが便秘と思わずに、小児科専門医にご相談ください。
●排便が週に2回以下しかない
●おなかがぽっこりしている
●いきんでいるが便が出ない
●排便時に痛みがある
●便に血がつく
●肛門が切れる
●生まれてから自分で便が出せていない
●排便に時間がかかる
●少量の硬い便ばかり出る など
便秘の悪循環を断ち切ろう
便が溜まっているとお腹が張って食欲が無くなったり、お腹が痛くなったりします。
便秘が長期間続くと、排便のたびに苦痛を感じるのでトイレに行きたがらなくなり、我慢して便を溜め込む習慣がついて、さらに便秘が悪化するという悪循環に陥ります。
便秘の治療はこの悪循環を断ち切ることが大切で、早めの治療がおすすめです。
便秘の治療
●食事指導、生活習慣の改善
哺乳や食事内容についてもアドバイスいたします。
幼児期以降では、トイレ習慣を確立できるようにアドバイスいたします。
●お薬による治療
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便を軟かくする薬
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腸を刺激して便を出しやすくする薬
を組み合わせて治療を行います。
●浣腸
お薬だけでは症状の改善が見られない場合や、直腸に便が溜まっている場合には、浣腸を行って、腸を刺激することで腸の活動を促進して排便を促すこともあります。
●綿棒浣腸
乳児の場合、浣腸を使用することが難しいため、肛門の周りを軽く押したり、ワセリンを塗った綿棒で肛門から2~3mm程挿入して、肛門を刺激して排便を促します。
漢方相談
当院では、漢方薬も治療の選択肢として考え、積極的に治療に取り入れています。漢方には様々な種類があり、医療用として保険診療で認められている漢方薬は、148種類もあります。
漢方薬は、即効性がないというイメージがあるかもしれませんが、実は、急性疾患にも効果を発揮する漢方薬もあり、治療の選択肢や幅が広がります。
漢方薬は苦くて飲めない、と思うかもしれませんが、飲み方の工夫の仕方はいろいろあります。小さなお子さんにも安心して飲ませることができる漢方もありますので、ご相談ください。
お子さまのこのようなお悩み、ご相談ください
「なんとなく調子が悪い」「虚弱体質で、よく風邪を引く」など、検査をしてもはっきりと診断がつかないような症状に対しては、漢方薬が力を発揮してくれる場合があります。
●よく風邪をひく・虚弱体質
●慢性中耳炎
●水いぼ
●胸のつかえ
●夜泣き
●かんしゃく
●寝つきが悪い
●お腹の調子がいつも悪い
●便秘
●アレルギー体質
●立ちくらみ、めまいを起こしやすい
●朝になかなか起きることが出来ない
●多動 など
起立性調節障害
起立性調節障害は、自律神経の働きがアンバランスになった状態で、学童期・思春期に多くみられます。
起立性調節障害の主な症状
起立時に身体や脳への血流が低下し、色々な症状が現れてしまいます。
以下のような症状が特に午前中に強く現れ、午後からは改善してくるのが特徴です。
これらの症状が不登校につながることもあります。
●立ちくらみやめまいを起こしやすい
●立っていると気分が悪くなる
●入浴時に気分が悪くなる
●いやなことを見聞きすると気分が悪くなる
●動悸や息切れがする
●朝なかなか起きられず、午前中調子が悪い
●顔色が青白い
●食欲不振
●腹痛がある
●だるい、疲れやすい
●頭痛がある
●乗り物酔いをしやすい など
診断・検査
●他の身体疾患の除外
甲状腺機能低下、副腎皮質機能低下、貧血、心疾患、てんかんなどの疾患を除外する必要があります。
●新起立試験の実施
基礎疾患がない場合、小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン(日本小児心身医学会)に基づき、「新起立試験」を実施しています。
新起立試験は、寝ている状態、起立時および起立後の血圧・脈拍をそれぞれ測定し、その変化を明らかにする検査です。
専用の血圧計を導入しています。
治療
生活面でのアドバイス、学校への対応方法、薬物療法、環境調整などを総合的に行っていきます。
漢方が有効な場合もあります。
起立性調節障害は「なまけている」「さぼっている」「根性がない」と誤解されやすい疾患です。
ご本人、保護者、関係者(学校など)が疾患についてきちんと理解することも大切になります。